
会社を設立してまず最初にぶつかる壁が、法人口座の開設です。
正直、めちゃくちゃ面倒くさそうだし、審査とか厳しそうだし、書類集めるのも大変そう…。
そう思っていた私が、「住信SBIネット銀行」で実際に法人口座を開設してみたら、驚くほどあっさり終わりました。
「え、これだけ?」というのが率直な感想です。
なぜ住信SBIネット銀行を選んだのか
法人口座を開設できる銀行は山ほどあります。
メガバンク、地方銀行、信用金庫、そしてネット銀行。
私が「住信SBIネット銀行」を選んだ理由は、シンプルに3つです。
とにかく早く開設したかった
起業直後って、やることが山積みじゃないですか。
取引先との契約、商品開発、マーケティング、採用…。銀行口座の開設に何週間もかけている余裕なんてありません。
住信SBIネット銀行は「最短翌営業日」と書いてあって、本当かよ?と思いましたが、実際に申し込んでみたら翌々日には使えるようになりました。
手数料が圧倒的に安い
メガバンクの振込手数料って、他行宛だと550円とか770円とかするんですよね。
月に10回振り込んだら、それだけで5,000円以上飛んでいく計算です。
住信SBIネット銀行は他行宛でも145円。
しかも振込が多い月は130円まで下がります。
年間で考えたら、数万円は変わってきます。
口座維持手数料もネットバンキングの利用料も完全無料です。
書類集めが面倒じゃない
他の銀行だと「登記簿謄本を取ってきてください」「印鑑証明書も必要です」とか言われるんですよ。
法務局に行って、手数料払って、待って…みたいな。
住信SBIネット銀行は、運転免許証だけでOKでした。マジで。
実際の開設手順(所要時間:15分くらい)
準備するものは、運転免許証とスマートフォン、それと会社の基本情報だけです。
公式サイトから申し込んで、会社名、住所、事業内容、資本金、代表者の情報などを入力します。
普通の入力フォームです。
「事業内容」の欄は、できるだけ具体的に書いた方がいいです。
私は最初「Webマーケティング支援」とだけ書いて申し込んだら、後日「もう少し詳しく教えてください」とメールが来ました。
結局「中小企業向けのSEO対策、広告運用代行、コンテンツ制作を行っています」と書き直したら、すんなり通りました。
抽象的な書き方だと、銀行側も「この会社、何やってるの?」ってなるんですよね。
申込みが終わると、メールが届きます。
そこに記載されたURLをタップすると、本人確認の画面に飛びます。
やることは簡単で、運転免許証の表裏を撮影して、自分の顔を撮影して、画面の指示に従って顔を動かすだけ。
これで本人確認は完了。所要時間5分くらいです。
私の場合、本人確認を完了させた翌日の午後に「口座開設完了」のメールが届きました。早い。
私はかかってきませんでしたが、友人は「事業内容についてもう少し詳しく教えてください」と電話が来たそうです。
口座開設完了のメールが届いたら、スマホアプリ「法人口座 住信SBIネット銀行」をダウンロードして初期設定をします。
メールに書いてあるユーザーネームとパスワードでログインして、WEB取引パスワードや振込限度額などを設定します。
ここで「スマート認証NEO」という生体認証の設定もできます。
これは絶対にやっておいた方がいいです。
指紋や顔認証でログインできるようになるので、めちゃくちゃ楽です。
初期設定が終わってから4日後くらいに、簡易書留でキャッシュカードが届きました。
審査に落ちないために気をつけたこと
住信SBIネット銀行は比較的審査が通りやすいと言われていますが、それでも落ちる人は落ちます。
私が申込み前に調べて、気をつけたポイントをいくつか共有します。
事業内容は具体的に書く
さっきも書きましたが、これが一番重要です。
「コンサルティング業」とか「IT関連」とか、ふわっとした書き方はNG。
銀行側が「この会社、怪しくない?」と思ったら、そこで終わりです。
「誰に、何を、どうやって提供しているのか」を明確に書きましょう。
会社のホームページを作っておく
必須ではないですが、あった方が絶対にいいです。
私は申込み前に、簡単なペライチのサイトを作って、会社概要、事業内容、代表者プロフィールを載せておきました。
審査の過程で「ホームページのURLを教えてください」と聞かれることもあるみたいなので。
ちゃんとしたサイトじゃなくても大丈夫です。
会社の実態があることが伝わればOK。
資本金は最低でも50万円以上にする
今は資本金1円でも会社を作れますが、さすがに1円だと「この会社、大丈夫?」って思われます。
私は資本金100万円で設立しました。
これくらいあれば、まず問題ないと思います。
その他の注意点
登記してから最低でも1週間くらいは空けた方がいいです。
銀行側が法務局のデータベースで登記情報を確認するのに時間がかかるから。
あと、引っ越したのに免許証の住所変更をしていない人は、申込み前に必ず更新しておきましょう。
入力した住所と免許証の住所が違うと、審査に引っかかります。
バーチャルオフィスでも開設できますが、その場合は「ちゃんと事業をやっています」ということを証明できる資料(取引先との契約書、請求書、提案資料など)があった方がいいです。
使ってみて分かったメリット・デメリット
実際に使ってみて、「これは良いな」と思ったポイントと、「ここはちょっと…」と思ったポイントを正直に書きます。
メリット
振込手数料が本当に安いです。これは期待通りでした。
月に20回くらい振り込むので、年間で考えると数万円の節約になっています。
アプリの操作性も良くて、振込も残高確認も、アプリでサクッとできます。
外出先でも、取引先から「振り込みました」と連絡が来たら、すぐに確認できるのが便利。
経費をカードで払えるので、現金を持ち歩かなくて済むし、利用明細もアプリで確認できるので、経費精算が楽です。
しかも利用金額の1%がポイントで戻ってくるので、経費を払いながらポイントも貯まります。
あと、融資サービス「dayta」がアプリで確認できて、「今月の借入可能額:〇〇万円」と表示されています。
まだ使ったことはないですが、いざという時に使えるのは安心感があります。
デメリット
社会保険料の自動振替ができないのが一番のデメリットです。
「GMOあおぞらネット銀行」や「楽天銀行」は対応しているのに、「住信SBIネット銀行」は非対応。
なので、社会保険料は毎月手動で振り込むか、Pay-easyで支払う必要があります。
あと、ネット銀行なので当たり前ですが、対面で相談できる窓口がありません。
何か困ったことがあったら、電話かメールでの問い合わせになります。
私は今のところ困ったことはないですが、「やっぱり対面で相談したい」という人には向いていないかもしれません。
それと、「GMOあおぞらネット銀行」は設立1年未満の企業なら月20回まで振込手数料が無料なんです。
他のネット銀行と比較してどうなのか
正直に言うと、「住信SBIネット銀行」が「絶対に一番いい」とは言い切れません。
「GMOあおぞらネット銀行」は、振込手数料が143円と住信SBIより2円安いです。
しかも社会保険料の自動振替ができるし、設立1年目は月20回まで振込無料。
開設スピードも最短即日で、必要書類も免許証だけ。
「楽天銀行」は、振込手数料が229円と高めですが、楽天経済圏をよく使う人ならポイントが貯まりやすいというメリットがあります。
ただし、開設には登記簿謄本などが必要で、時間も約2週間かかります。
じゃあ、「住信SBIネット銀行」の強みは何かというと、開設の手軽さとSBIグループという安心感、そして融資サービス「dayta」です。
個人的には、「社会保険料の自動振替を使いたいならGMOあおぞら、それ以外なら住信SBI」という感じです。
まとめ
結論から言うと、住信SBIネット銀行はおすすめです。
特に、とにかく早く口座を開設したい人、手数料を安く抑えたい人、書類を集めるのが面倒な人、SBIグループの安心感が欲しい人には向いています。
逆に、社会保険料の自動振替を絶対に使いたい人、対面でのサポートが欲しい人、振込手数料の無料枠が欲しい人には、GMOあおぞらネット銀行の方が良いかもしれません。
私は住信SBIネット銀行で口座を開設して、本当に良かったと思っています。手続きは簡単だったし、手数料は安いし、アプリも使いやすい。